番外編
第9回 新高機組の会 西陣織を愛する人々の作品展 |
今回は昨年の11月に東京・有楽町にて開催しました「新高機組の会」を再び紹介したいと思います。 |
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本会の趣旨は、西陣の無名の職人たちが受け継いだ技術・工夫・感性を凝らして創り上げたものを、我社が厳選し、お客様に「見て、触れて、楽しんでいただくこと」としております。
昨今では染織作家といわれる方々が多くおられ、目を見張る染織品をたくさん作られています。織・染に関わらず、ときに私たちの感覚にはないものと出会い、驚かされます。また影響を受けることもあります。一つの染織品を完成させるにあたり、その工程をほぼ自らの手だけで創り上げたものからは、創り手の懸命なものづくりの背景と姿勢が想像させられます。
ただ我々西陣のものづくりの世界は、それとは違います。図案を描く人、組織の設計する人、糸を染める人、機に乗って織る人……。その他数多くの工程を手がける職人の技によって、はじめて一つの織物が完成します。先に「無名の」と述べましたが、西陣織は作家性というよりかはむしろ、名もなき職人達の受け継がれた技と感性の結集だと思います。
そんな西陣織の醍醐味を少しでもお客様に感じて頂けることを願い、今後もものづくりに励もうと思う次第です。
(2011年1月) |
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