「着尺 網代吉野」
―timeless design― |
格子の織柄を形成する経縞は経糸、横縞は緯糸であるということは想像に容易いでしょう。経縞は経糸の並びの色替えで、緯糸も同様に異なる色糸の数の多少によって表面の色合いは変化していきます。
経と緯が直角に交わり、それが連続していくことで生まれる格子という文様は、染織や衣服における柄の想像(創造)の原点であると言えるように思います。単純であり、素朴さもあり、線の太細や肥痩、色の並び方によって無限の色合いや形の表現が可能です。一つの意匠としては最古にして最新の、そして普遍性も兼ねた意匠であるように思います。
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(2015年8月) |
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