「着尺 風通 フランス花文」
「着尺 千鳥格子 段ぼかし」 |
新作の着尺を2点ご紹介します。 |
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まずは「風通 着尺 フランス花文」。
生地そのものは経糸・緯糸とも二重組織で構成される「風通(織)」というものです。風通織は西陣織の着尺で地文様を表現する際によく使う手法です。
今回は生地面に表れる文様部分の糸の撚り具合を変えて、微妙な凹凸感を出しました。さらっとした質感ですが、生地の揺れにより、さり気に凹凸を感じ取ることができます。また屋内と屋外では印象が異なります。自然光、照明、昼あるいは夜など、光の質によって微かに色合いが変わる様子が、これまた紋織物の妙であります。
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こちらはシンプルな千鳥格子の地文様の「着尺 千鳥格子段ぼかし」です。
淡いグレーのぼかしが緯糸で表されています。一見淡彩なぼかしですが、六色のグレーの色糸で濃淡を表現しています。ランダム調な段ぼかしも、色の濃淡を間違うと綺麗なぼかしに成りません。織技術と共に色糸を選ぶ感性が要ります。
淡いぼかしに、紋織による千鳥格子がはっきりと浮き立ち、且つ絹の光沢も放つ、味と品が漂う現代的な着物地です。 |
(2018年3月) |