京都西陣 株式会社帛撰(はくせん) hakusen
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「着尺 本御召 望月間道」

以前に本御召「利休間道」を紹介致しましたが(2012年10月)、今回も名物裂でおなじみの「望月間道」の本御召です。

通常よりもやや太めに仕上げたお召緯糸(御召に使われる緯糸)を使用しており、生地にしっかり感があります。そして目には見えませんが、手もみ地入れ*1による均一のしぼ*2が生地の軽やかさをもたらし、生地さばきが良くなっています。袷・単、どちらでもお召しいただけます。

名物裂の意匠ということから良い意味でのOLDな雰囲気と今様の配色が絶妙にマッチした織物です。

着尺 本御召 望月間道 着尺 本御召 望月間道
着尺 本御召 望月間道 着尺 本御召 望月間道
*1手もみ地入れ:製織後の生地幅を一定に整える手作業。ぬるま湯の中で、縮んだ生地を一定幅にし、均一のしぼを出すために必要な技。生地のもみ具合・時間などにマニュアルはなく、まさに職人の熟練した感覚で行われます。

*2御召のしぼ:強い撚りがかけられているお召緯(おめしぬき)には強い解撚力(撚りを解こうとする力)があります。ぬるま湯に浸すとお召緯が膨潤して太くなり、解撚力が働きます。お召緯は緯糸ですので、経糸との間に細かい起伏の連続が生まれます。この起伏が「しぼ」です。御召は右撚り・左撚り共に同じ回転数(約2300回転)の強撚糸を用いるため均一のしぼが現れ、張りすぎず垂れすぎず、程良く身体のラインに沿い、また生地同士もうまく滑り合い、さばきの良い風合いになるのです。

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春らしい色調の「袋帯 経錦 苺間道」と合わせました。
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(2014年3月)


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